金沢地方裁判所 昭和49年(わ)38号 判決
右罰金を完納することができないときは、金一万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
この裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。
訴訟費用は被告人の負担とする。
(適用した罰条)
判示各所為 所得税法二三八条(一二〇条一項三号)(懲役と罰金を併科)
併合罪処理 刑法四五条前段、四七条本文一〇条、四八条二項、(懲役刑については判示第三の罪の刑に加重)
労役場留置 同法一八条
懲役刑の執行猶予 同法二五条一項
訴訟費用 刑事訴訟法一八一条一項本文
(罪となるべき事実)
当裁判所の認定した罪となるべき事実は起訴状記載の公訴事実と同一であるからこれを引用する。
裁判所書記官 東野喜輝
(裁判官 河合長志)
起訴状
左記被告事件につき公訴を提起する。
昭和四九年二月二八日
金沢地方検察庁
検察官 検事 佐藤勝
金沢地方裁判所 殿
一、被告人
本籍 金沢市上有松町へ一九番地一
住居 同市同町ニ二九番地
職業 会社々長
在宅 新井春夫
昭和一六年一月一八日生
二、公訴事実
被告人は、金沢市に居住し、土建業を営んでいるものであるが、所得税を免れようと企て
第一、昭和四五年分の総所得金額は一、六一二万九、一八六円で、これに対する所得税額が六六四万二、〇〇〇円であるのにかかわらず、収入の一部を無記名の預金とするなどして所得を秘匿したうえ、所得税の確定申告期限である昭和四六年三月一五日までに所轄金沢税務署長に対し確定申告書を提出せず、もって不正の行為により右同額の所得税を免れ
第二、昭和四六年分の総所得金額は一、二五四万二、二五五円で、これに対する所得税額が四二四万八、六〇〇円であるのにかかわらず、右同様の方法により所得を秘匿したうえ、所得税の確定申告期限である昭和四七年三月一五日までに所轄金沢税務署長に対し確定申告書を提出せず、もって不正の行為により右同額の所得税を免れ
第三、昭和四七年分の総所得金額は二、四〇〇万八、九四五円で、これに対する所得税額は一、〇五四万六〇〇円であるのにかかわらず、右同様の方法により所得を秘匿したうえ、昭和四八年三月一四日、金沢市彦三町一丁目一五番五号所在金沢税務署において、同税務署長に対し、総所得金額は二二八万三、九九〇円で、これに対する所得税額は二九万五、〇〇〇円である旨の虚偽の確定申告書を提出し、もって不正の行為により所得税一、〇二四万九、六〇〇円を免れ
たものである。
三、罪名及び罰条
所得税法違反 同法第二三八条